胃底腺ポリープとは胃底腺ポリープとは、胃の体部から穹窿部にかけての胃底腺領域に発生する良性のポリープです。内視鏡検査で発見される胃ポリープの中で最も頻度が高く、多発することが多いのが特徴です。通常は数ミリ程度の大きさで、表面が滑らかな半球状の隆起として認められます。胃底腺ポリープはヘリコバクター・ピロリ菌に感染していない健康な胃粘膜に発生することが多く、また、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の長期使用との関連も指摘されています。胃底腺ポリープは基本的に良性で経過観察が可能胃底腺ポリープは良性腫瘍であり、癌化することは極めてまれとされています。そのため、内視鏡検査で胃底腺ポリープと診断された場合、通常は治療の必要はなく、定期的な内視鏡検査による経過観察で十分です。ただし、まれに大きなポリープや形態が通常と異なるポリープでは、他の種類のポリープとの鑑別が必要となることがあり、その場合には組織を採取して病理検査を行うことがあります。胃底腺ポリープは「幸せのポリープ」?「綺麗な胃」にできる良性のできもの健康診断で「ポリープがあります」と言われるとドキッとしますが、もしそれが「胃底腺(いていせん)ポリープ」であれば、過度な心配は不要です。 これは、胃の粘膜の色と同じような、表面がつるんとした数ミリの隆起で、しばしば複数個できます。最大の特徴は、「ピロリ菌に感染していない(あるいは除菌後の)健康な胃にできやすい」という点です。 つまり、このポリープがあることは、胃癌の最大のリスクであるピロリ菌がいない証明でもあり、医師の間では「幸せのポリープ」と呼ばれることさえあります。また、逆流性食道炎などの治療で「胃酸を抑える薬(PPI)」を長期服用している場合にも発生しやすいことが分かっています。放置してはいけない「例外的なケース(レッドフラグ)」基本的には癌化しないため治療不要ですが、以下のような特徴がある場合は、別の病気が隠れている可能性があるため、医師による慎重な判断が必要です。色が赤く、ただれている:胃底腺ポリープではなく、ピロリ菌感染に伴う「過形成性ポリープ」や、癌の可能性があります。1cmを超える大きさ: 通常の胃底腺ポリープは小さいものがほとんどです。大きい場合は詳細な検査が必要です。ポリープが「密生」している(100個以上など): 胃だけでなく大腸にもポリープができる遺伝性の病気(家族性大腸腺腫症:FAP)の可能性があります。内視鏡で「良性」を確認し、安心を確定させる「良性の可能性が高い」と言われても、自己判断は禁物です。必ず消化器内科で「上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)」を受けましょう。 専門医がカメラで見れば、放置して良い「胃底腺ポリープ」なのか、治療が必要な「その他のポリープ(腺腫や癌)」なのかは、その形や色でほぼ確実に判別できます。 もし胃底腺ポリープと診断されれば、それは「あなたの胃は胃癌のリスクが低い綺麗な状態です」というお墨付きをもらったようなものです。切除する必要はなく、定期検診で大きさや形が変わらないかを確認していくだけで、安心して生活を送ることができます。