過形成性ポリープとは過形成性ポリープとは、胃粘膜の上皮細胞が過剰に増殖することで形成される良性のポリープです。胃底腺ポリープに次いで頻度の高い胃ポリープであり、ヘリコバクター・ピロリ菌感染による慢性胃炎を背景に発生することが多いとされています。内視鏡検査では、発赤した表面を持つ隆起性病変として認められ、大きさは数ミリから数センチまで様々です。単発のこともあれば多発することもあり、有茎性(茎を持つ)のものも見られます。過形成性ポリープは癌化のリスクに注意が必要過形成性ポリープは基本的に良性ですが、胃底腺ポリープと比較すると癌化のリスクがわずかながら存在するとされています。特に、2cm以上の大きなポリープや、異型を伴うポリープでは癌化のリスクが高まるため、注意深い経過観察または内視鏡的切除が検討されます。また、過形成性ポリープはピロリ菌感染と関連が深いため、ピロリ菌陽性の場合には除菌治療を行うことで、ポリープが縮小・消失することがあります。過形成性ポリープは「胃の荒れ」のサイン?「赤く腫れた」ポリープは炎症の証拠内視鏡検査で「過形成性(かけいせいせい)ポリープ」が見つかった場合、それはあなたの胃が長年、「ヘリコバクター・ピロリ菌」と戦い、慢性的な炎症を起こしている証拠かもしれません。 健康な胃にできる「胃底腺ポリープ(白くつるんとしたもの)」とは異なり、こちらは「赤くてゴツゴツしている(イチゴのような)」見た目が特徴です。胃の粘膜が炎症によってダメージを受け、修復しようとして過剰に盛り上がってしまったもので、いわば「炎症の古傷」のようなものです。まれに癌化する「注意すべき変化(レッドフラグ)」基本的には良性ですが、胃底腺ポリープに比べると、わずかながら「癌化(数%程度)」するリスクを持っています。特に以下のような状態は注意が必要であり、放置は推奨されません。大きさが2cmを超えている: サイズが大きくなると、その一部に癌細胞が発生しているリスクが高まります。出血している・貧血がある: ポリープの表面がただれて出血し、知らぬ間に貧血(立ちくらみや息切れ)の原因になっていることがあります。ピロリ菌に感染している(現役感染): 胃癌のリスクが高い状態であるため、ポリープだけでなく胃全体のケアが必要です。「切る」前にまずは「菌を退治」「ポリープ=手術で切る」と思われがちですが、過形成性ポリープの場合、驚くべき治療法があります。それが「ピロリ菌の除菌」です。 内視鏡検査でポリープの組織を調べ(生検)、良性と確認された上でピロリ菌がいれば、まずは除菌薬を服用します。炎症が収まることで、大半のポリープが小さくなったり、消失したりすることが分かっています。 いきなり体にメスを入れるのではなく、まずは「原因菌」を退治し、それでも残る大きなものだけを内視鏡で切除する。これが現在の標準的な治療戦略です。「ポリープが見つかったら、まずはピロリ菌チェック」を合言葉に、消化器内科を受診してください。