エコー検査
超音波(エコー)検査
かんだクリニックでは京大関連施設の技師長によるエコー検査を行っております。これまで腹部エコーのみ当院で対応し、頸動脈エコーと甲状腺エコーは関連病院に紹介しておりましたが、2023年4月からは腹部エコー以外のエコー検査も当院で対応可能になりました。エコー検査をお考えの方はいつでもご相談ください。
超音波(エコー)検査とは
超音波(エコー)検査とは、プローブと呼ばれる器具を身体にあてることで体内の状態を調べる検査です。プローブから出た高い周波数の音波が身体の中に跳ね返ることで解析することができます。
超音波(エコー)検査の検査時間
エコー検査は、短時間でおこなえて負担の少ない検査です。
腹部エコー
15分前後 部位によっては30分ほどかかる場合も
頸動脈エコー
10分前後
甲状腺エコー
5〜10分程度
超音波(エコー)検査の注意点
エコー検査の前には、いくつか注意点があります。
腹部エコーの場合
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当日の朝は絶食です。(前日の夕食は22時迄に済ませてください)
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お茶とお水は飲んでも構いません。
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お薬はいつも通り服用してください。ただし、糖尿病の薬は服用しないでください。
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服装はワンピースはお避け下さい。
頸動脈エコー・甲状腺エコーの場合
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食事や内服薬の制限はありません。
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首にゼリーを塗って検査をおこないますので、首周りが広く開いた洋服でお越しください。
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ネックレスや湿布などをしている場合は外していただきます。
超音波(エコー)検査の費用
超音波(エコー)検査 3割負担
1,500円前後
※エコーのみの費用です。診察や採血の費用は含まれません。
頸部血管超音波検査(頸動脈エコー)
頸動脈エコーは、動脈硬化の程度、血管壁の厚み、血管の狭さなどを評価する検査です。動脈硬化というのは、血管が硬く・もろくなった状態を指します。加齢とともに誰しも動脈硬化は進行していきますが、高血圧や脂質異常症(高コレステロール血症)、糖尿病、肥満などによって進行が加速することがわかっており、総合的な治療が大切です。動脈硬化が進行した血管では、血管壁そのものが厚く変化しています。また、血管の内側にコレステロールの塊である「プラーク」が付着することもあります。プラークによって血管の内側が狭くなり、進行すると詰まってしまうことも少なくありません。プラークが破れ、血流にのってどこかの血管を詰まらせてしまうと脳梗塞や心筋梗塞などの重大な病気を引き起こします。大きな病気を起こしてしまう前に、動脈硬化の早期発見・治療開始を目指しましょう。頸動脈エコーは、首にプローブを当てるだけの簡単で負担のない検査ですので、ぜひ一度受けてみませんか。
腹部超音波検査(腹部エコー)
腹部エコーでは、体内のあらゆる部位の状態を確認できます。肝臓や腎臓、胆のう、膀胱、子宮、胃、大腸などの各臓器のほか、腹部大動脈、腹水や胸水なども観察対象です。ポリープや腫瘍、結石、虫垂炎(いわゆる盲腸)、腸重積など、腹部エコーで多くのことが評価できます。臓器をしっかり観察するために「息を吸って・止めて」と指示を出すことがありますので、ご協力ください。
甲状腺超音波検査(甲状腺エコー)
甲状腺は、首の正面で喉元にある小さな臓器です。蝶々の様な形をしており、甲状腺ホルモンを作ります。甲状腺エコーでは、甲状腺の大きさや形、腫瘍の有無、血流量などを観察し、採血結果などと照らし合わせて異常がないかどうか診断します。
甲状腺ホルモンは、体の新陳代謝に関わる重要なホルモンです。不足していると、倦怠感(だるさ)や低血圧、食欲や気力の低下、息切れなどの症状が出ます。多すぎると、頻脈や動悸、発熱、発汗、不眠といった症状が出ます。
甲状腺の病気は、薬を使った治療で改善することが多いです。短時間で負担なくおこなえますので、甲状腺の病気が疑わしい場合には検査しましょう。
超音波(エコー)検査により見つかる可能性のある病気
エコー検査で見つかる可能性のある代表的な病気について、簡単にご紹介します。
胆石症
胆道に結石ができた状態のことです。日本人ではコレステロールが原因の結石の場合が多く、食後にみぞおちや右肋骨のあたりが痛みます。
胆のうポリープ
胆のうにできるポリープです。コレステロールが原因になることが多く、自覚症状はほとんどありません。がん化することは少ないので、一般的には切除は不要です。
胆のう腺筋症
胆のうの壁が厚くなった状態のことです。胆のう腺筋症自体に自覚症状はありませんが、胆汁の流れが滞って胆石ができ、胆のう炎を起こすなどして腹痛を感じる場合があります。
脂肪肝
胆のうの壁が厚くなった状態のことです。胆のう腺筋症自体に自覚症状はありませんが、胆汁の流れが滞って胆石ができ、胆のう炎を起こすなどして腹痛を感じる場合があります。
肝のう胞
肝臓の内部に袋状に液体がたまった状態です。女性に多く、生まれつき肝のう胞がある方もいます。自覚症状がなければ経過観察とする場合がほとんどです。
肝血管腫
肝臓内の血管が異常に増殖して絡み合った塊のことを指します。「腫」とついているため、がんのように感じられるかもしれませんが、良性のものです。破裂すると命に関わることがあるため、大きさや症状によっては手術を推奨します。
膵臓がん
膵臓がんは、早期には症状がほとんどありません。進行すると、腹痛や食欲不振、お腹の張りなどを感じるようになります。急に糖尿病を発症したり、黄疸(皮膚が黄色くなる)が出たりして気がつくこともあります。
膵のう胞
膵臓の内部や周辺に液体がたまった状態です。膵炎など、炎症に伴って生じることが多いですが、「腫瘍性膵のう胞」の可能性もあります。良性か悪性かによって治療方針が異なるため、追加の精密検査が必要です。
腎結石・尿管結石
腎臓や尿路(尿の通り道)に結石ができた状態です。強い痛みや血尿といった症状が出るほか、放置していると将来的に腎臓の機能が悪くなったりする可能性があります。
虫垂炎・憩室炎
虫垂や憩室という部位に細菌が感染し、炎症を起こした状態です。腹痛や発熱が生じます。虫垂炎では手術が必要な場合もあります。