胃がんの初期症状とは？早期発見のためのチェックポイント

2月27日

はじめに

胃がんは、日本人に多いがんの一つであり、特に中高年層の方に発症しやすい疾患です。しかし、胃がんの初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づいたときにはすでに進行しているケースも少なくありません。そのため、定期的な検診とともに、日頃から自分の体の変化に注意を払うことが重要です。

本記事では、胃がんの原因やリスク要因、初期症状のチェックポイントについて詳しく解説します。また、胃がんを早期発見するために必要な検査についても紹介します。

胃がんの原因とリスク要因

ヘリコバクター・ピロリ菌感染

胃がんの最大のリスク要因とされているのが、ヘリコバクター・ピロリ菌（ピロリ菌）の感染です。ピロリ菌は胃の粘膜に住み着き、長期間にわたって炎症を引き起こし、胃がんの発症リスクを高めます。特に日本ではピロリ菌感染率が比較的高いため、ピロリ菌の検査と除菌治療が推奨されています。

食生活の影響

食生活も胃がんの発症リスクに大きく関係しています。以下のような食習慣を持つ人は、リスクが高くなる傾向があります。

塩分の多い食事（漬物、味噌汁、加工食品など）
燻製食品や焼き魚などの焦げた部分を頻繁に摂取する
野菜や果物の摂取が少ない
アルコールの過剰摂取。

喫煙と胃がんの関係

タバコに含まれる有害物質は胃の粘膜を傷つけ、慢性的な炎症を引き起こすことが知られています。喫煙者は非喫煙者に比べて胃がんのリスクが1.5倍以上高いとされています。

遺伝的要因と家族歴

胃がんには遺伝的な要素も関係しています。家族に胃がんを患った人がいる場合、自身も発症リスクが高くなる可能性があります。そのため、家族歴がある方は特に注意が必要です。

胃がんの初期症状とは？

食欲不振や体重減少

胃がんの初期症状の一つに、食欲の低下や体重減少があります。特に明らかな理由がないのに食欲が落ちたり、短期間で体重が減った場合は注意が必要です。

胃の不快感や痛み

胃がんが発症すると、胃の痛みや違和感を感じることがあります。特に食後に胃が張る感じがする、胃が重い、鈍い痛みが続くといった症状は早期のサインかもしれません。しかしながら胃潰瘍などの良性疾患とは異なり、癌は症状が出にくいことが多いのも事実です。症状がなくともリスクのある方は定期的な検査をお勧めしております。

胸やけや胃もたれ

胃がんの初期段階では、胸やけや胃もたれを感じることが多くなります。通常の消化不良と似た症状ですが、長期間続く場合は注意が必要です。

黒色便や血便

胃がんが進行すると、出血を伴うことがあります。そのため、便が黒くなる（タール便）場合や、血が混じる場合はすぐに医療機関を受診することが重要です。

胃がんを早期発見するためにできること

胃カメラ検査の重要性

胃がんの早期発見には、胃カメラ検査（上部内視鏡検査） が最も有効です。胃カメラ検査では、胃の内部を直接観察できるため、がんや前がん病変を見つけることができます。特にピロリ菌感染歴がある方や、胃炎が慢性化している方は定期的な検査が推奨されます。

ピロリ菌の検査と除菌治療

ピロリ菌の感染が確認された場合、除菌治療 を行うことで胃がんのリスクを大幅に減少させることができます。ピロリ菌の検査は、血液検査、尿素呼気試験、便検査などの方法で簡単に受けることができます。検査の方法が多数あるため、それぞれの検査の長所短所や感度特異度なども違いがあるため、患者様の状況次第で検査の方法の選択を行う必要性があります。

定期的な健康診断

胃がんは早期に発見すれば治療が可能な病気です。特に40歳以上の方や家族歴がある方は、年に1回の胃カメラ検査を受けることが推奨されます。

当院の内視鏡検査について

当院では、最新の内視鏡機器を導入し、精度の高い胃カメラ検査を提供しています。鎮静剤を使用することで、検査中の苦痛を最小限に抑え、リラックスした状態で検査を受けられます。鎮静剤の使用が不安な方はもちろん使用せずに検査は可能ですが、内視鏡医も人間であり、なるべく患者様に苦痛を与えたくないという気持ちがあります。丁寧かつ正確に検査を行うためには当院では積極的に鎮静剤を使用しております。

また、経験豊富な医師が検査を担当し、胃の粘膜の細かい異常までしっかりと観察します。検査後は結果を分かりやすく説明し、必要に応じて追加検査や治療の提案を行います。

予約はオンラインまたはお電話で受け付けておりますので、詳細は当院の公式サイトをご覧ください。