top of page
京都内視鏡かんだクリニック_内視鏡システム.jpg

お知らせ&コラム

肝機能障害の症状について


肝機能障害とは


近年、健康診断や人間ドックにおいて、肝機能障害(肝機能異常)が指摘されるケースが増加しています。AST、ALT、γGTP、ALP、LDH、ビリルビンなどの血液検査で異常値が見られ、これらの数値が高いほど障害の程度が高まります。初期段階では自覚症状がほとんどなく、特に「脂肪肝」などの生活習慣病が主な原因とされます。

肝機能の数値が上がる原因としては、甲状腺機能亢進症や多発筋炎、皮膚筋炎などの甲状腺疾患や膠原病などがあります。激しい運動や筋トレ直後も数値が上がる場合があります。


肝臓は自覚症状が乏しいため、定期的な診察が重要です。生活習慣の見直しや、肝疾患に対する早期の対応が進行を防ぐポイントとなります。肝臓の疾患に不安を抱える方や家族に関連する病歴がある場合は、相談と検査をお勧めいたします。



肝機能障害の症状


肝機能障害は、初期段階では症状がほとんど現れず、「沈黙の臓器」と称されています。しかし、進行すると全身倦怠感、食欲低下、嘔気、黄疸、皮膚のかゆみ、からだのむくみ、腹水などが現れる可能性があります。これらの症状が顕著になると、肝機能障害がかなり進行している可能性が高まります。そのため、症状がない状態からでも、定期的な健康診断や人間ドックでの観察が重要です。実際、人間ドックなどでは、約3割の方に何らかの肝機能障害が認められています。


特に、お酒を頻繁に摂取している方は、肝臓に負担をかけている可能性が高まります。肝臓の健康を長く維持するためには、早めに専門医に相談し、正しい生活習慣を身につけることが必要です。



肝機能障害の原因


肝機能障害はさまざまな原因によって引き起こされます。肝炎が最も一般的な原因であり、特にウイルス性肝炎(A型、B型、C型、D型、E型)が日本では頻繁に見られます。他にもアルコール性のもの、薬物性のもの、自己免疫反応によるものなどが肝臓に障害を引き起こす要因として挙げられます。

最近ではアルコールをほとんど摂取していないにもかかわらず、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)やその進行形である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が増加しています。これらは主に飽食や運動不足が影響しており、メタボリックシンドロームとも関連があります。

肝炎が長期化すると、肝硬変や肝がんを発症しやすくなります。さらに、他にも胆管や膵臓における障害が生じ、炎症やがんのリスクが増加します。



肝機能障害の治療


治療方法は原因によって異なり、ウイルス性肝炎には抗ウイルス療法、自己免疫性肝炎にはステロイド治療が行われます。それぞれの症状や原因に合わせた治療を専門医と相談しながら進めることが大切です。

また、生活習慣の見直しは共通の改善策として重要です。バランスの良い食事や適度な運動を心がけましょう。

当院では様々な肝機能障害に対応し、専門医の紹介や適切な治療法を提案しています。生活習慣の見直しと治療の両面からアプローチし、肝機能の維持と向上を目指しましょう。



肝機能障害の食事

生活習慣の見直しは共通の改善策として重要です。


バランスの良い食事

主食・主菜・副菜のバランスを保ち、アミノ酸や栄養素を適切に摂取することが必要です。脂肪肝を予防するためには、脂肪分の摂りすぎにも注意が必要です。外食が多い場合は、意識的にバラエティ豊かな食材を選ぶようにしましょう。


ビタミン・ミネラル・食物繊維の摂取

これらの栄養素は肝臓の機能を維持し、肝機能の低下を抑制する役割があります。特に緑黄色野菜や海藻類などが豊富に含まれる食品がおすすめです。


タンパク質の摂取

大豆食品や魚介類、卵などを摂取し、肝臓のダメージ修復を促進しましょう。ただし、加工食品には注意が必要です。


アルコールの制限

アルコールの摂取には適切な制限が必要です。アルコールは中性脂肪を生成し、肝臓に脂肪が蓄積される原因となります。休肝日を設け、アルコール摂取を管理することが重要です。


bottom of page